いびき・睡眠時無呼吸外来

睡眠中にひどくいびきをかいたり、呼吸が止まったりする方はいらっしゃいませんか?睡眠中に、呼吸が10秒以上停止したり、呼吸が弱くなった状態が何回も起こる状態のことを睡眠時無呼吸といいます。呼吸の停止により脳が酸素不足を感知し、呼吸を回復するために一時的な覚醒を促すので窒息することはありませんが、この呼吸状態を一晩に何度も繰り返すことで、睡眠不足による昼間の強い眠気や、様々な病気を誘発することがわかっています。
また、歯ぎしり・咬みしめ・食いしばりといった歯や顎に負担をかける口腔内の悪習癖(ブラキシズム)は、歯や顎などに悪影響を与えます。歯ぎしりをしている人の割合は高いとされ、自覚していない人は少なくありません。これらは、歯周病や虫歯、顎関節症のリスクを高めるだけでなく、肩こりや頭痛などの原因にもなるため、適切な対処が必要になります。
いびき・睡眠時無呼吸とは?
いびきと睡眠時無呼吸の関係
いびきは、睡眠中に気道の一部が狭くなることで発生する音です。この気道の狭窄がさらに進行すると、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を引き起こす可能性があります。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が10秒以上完全に停止する「無呼吸」や、呼吸が著しく低下する「低呼吸」が繰り返し起こる病気です。日本人の2~4%、約200万人が罹患していると推定されています。
睡眠時無呼吸の種類
睡眠時無呼吸症候群には主に以下の3つのタイプがあります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群:最も一般的なタイプで、上気道の筋肉が弛緩して気道が狭くなることで発生します。
中枢性睡眠時無呼吸症候群:脳から呼吸筋への信号に問題があり、呼吸の努力自体がない状態です。
複合性睡眠時無呼吸症候群:閉塞性と中枢性の両方の特徴を持つタイプです。
こんな方におすすめ
睡眠時無呼吸の疑いがある方
以下の症状に一つでも当てはまる方は、睡眠時無呼吸の可能性があります。
- 毎晩、大きないびきをかく
- 睡眠中に「呼吸が苦しそうだ」あるいは「呼吸が止まっている」と指摘されたことがある
- 朝起きた時、疲れが残っていたり、目覚めがスッキリしないことがある
- 朝起きた時、頭痛や口渇がある
- 昼間、我慢できないほど眠くなることがある
- 集中力がない
- 夜間よくトイレに行く
- 肥満傾向である
- 高血圧症である
歯ぎしりや顎関節症でお悩みの方
「最近、顎が痛い」「朝起きると顎が疲れている」「歯ぎしりをしていると言われる」といった症状がある方は、睡眠中のブラキシズム(歯ぎしり・咬みしめ)が原因かもしれません。これらは顎関節症や歯の損傷、歯周病のリスク因子となるため、早めの対応が重要です。
当院のいびき・睡眠時無呼吸治療における特徴
医科歯科連携による総合的アプローチ
当院では、いびきや睡眠時無呼吸に対して、歯科的アプローチだけでなく、医科との緊密な連携を通じて総合的な診断・治療を行っています。睡眠専門医と連携し、患者さま一人ひとりに最適な治療法を提案いたします。
精密検査による正確な診断
睡眠時無呼吸の診断には、専門的な睡眠検査が必要です。当院では、専門医と連携した検査システムを導入し、無呼吸の回数や呼吸状態を詳細に分析し、正確な診断を行います。
個別対応の口腔内装置の作製
睡眠時無呼吸の治療法として、当院では患者さまの口腔状態に合わせたオーダーメイドの口腔内装置(マウスピース)を作製しています。この装置は、下顎を前方に保持することで気道を広げ、いびきや無呼吸を軽減する効果があります。
いびき・睡眠時無呼吸治療のメリット
生活の質の向上
適切な治療により、睡眠の質が改善され、日中の眠気や疲労感が軽減します。集中力や記憶力の向上、気分の安定など、日常生活の質が大きく向上します。
生活習慣病リスクの低減
睡眠時無呼吸を放置すると、糖尿病になるリスクは約1.5倍、高血圧は約2倍、虚血性心疾患は約3倍、脳血管障害は約4倍になると言われています。早期に治療することで、これらの生活習慣病リスクを大幅に低減できます。
交通事故や労働災害の防止
睡眠時無呼吸症候群による日中の強い眠気は、交通事故や労働災害のリスクを高めます。治療によって日中の眠気が改善されれば、これらの事故リスクを減らすことができます。
パートナーへの配慮
大きないびきは同床者の睡眠を妨げることがあります。いびきを軽減することで、パートナーの睡眠環境も改善し、お互いの関係性にも良い影響をもたらします。
睡眠時無呼吸の危険性と早期発見の重要性
健康への深刻な影響
睡眠時無呼吸症候群は単なる睡眠障害ではなく、全身の健康に深刻な影響を及ぼします。中等症以上の睡眠時無呼吸を放置すると、8年後の生存率は治療を受けた方に比較して約63%にまで低下するという研究結果もあります。
生活習慣病との密接な関係
高血圧や糖尿病などの生活習慣病を患っている方では、より高い確率で睡眠時無呼吸を合併していることが知られています。特に、薬が効かない高血圧(薬剤抵抗性高血圧)の方の約80%に睡眠時無呼吸が合併しており、原因は睡眠時無呼吸ではないかと言われています。
当院のいびき・睡眠時無呼吸治療の流れ

初診・問診
まずは詳細な問診と口腔内診査を行い、いびきや睡眠時無呼吸の有無、その症状について確認します。必要に応じて、スクリーニング検査を実施することもあります。
専門的検査と診断
いびき・睡眠時無呼吸・歯ぎしりの専門外来は第一、第三金曜日の午前中に行っております。また、曜日が合わない方は担当医が専門医と連携して診察を行って参ります。検査の結果、治療が必要な方には、医科歯科連携をして最適な治療方法を提案いたします。
※通常、初診時に口腔内診査後、別日で睡眠時無呼吸の診察を行っておりますが、まとめて火曜日に診察をご希望の方はお電話でご予約ください。
治療計画の立案
検査結果に基づいて、患者さま一人ひとりに最適な治療計画を立案します。治療オプションには、口腔内装置(マウスピース)、CPAP(持続陽圧呼吸療法)、生活習慣の改善などがあります。
口腔内装置の作製と調整
睡眠時無呼吸の検査の結果、口腔内装置による治療が適応となると、当院で装置の作製・調整を行ってまいります。口腔内装置により、下顎を前に出すことによって気道が広がり呼吸しやすくなり、いびきを抑えることができます。
※保険診療で口腔内装置を作製する場合には、事前に医科での睡眠時無呼吸検査および診断が必要となります。
経過観察とフォローアップ
治療開始後は定期的に通院していただき、装置の調整や効果の確認を行います。必要に応じて治療内容を見直し、最適な状態を維持するためのサポートを継続します。
歯ぎしり・ブラキシズム対策
歯ぎしりが引き起こす問題
睡眠中の歯ぎしりや咬みしめは、歯の摩耗や破折、歯周組織へのダメージ、顎関節症、頭痛、肩こりなど様々な問題を引き起こします。自覚していない方も多いため、歯科医師による確認が重要です。
ナイトガードによる保護
当院では、歯ぎしり・咬みしめ対策として、個々の患者さまに合わせたナイトガード(マウスピース)を提供しています。これにより、歯への負担を軽減し、顎関節症や歯の損傷を予防します。
いびきや睡眠時無呼吸でお悩みの方へ
いびきや睡眠時無呼吸は、放置すると重大な健康リスクにつながる可能性がある疾患です。症状にお心当たりのある方は、ぜひ一度当院にご相談ください。専門的な診断と個別に最適化された治療により、睡眠の質と生活の質の向上をサポートいたします。
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